事件や事故、天災などでよく、赤の他人が同時に死ぬことがある
交通事故の被害者と加害者
テロや火災、地震や津波の犠牲者
同じときに死んだからといって
昔語りのように三途の川を渡るための道で、他人と出会ったり一緒に歩いたりするとは限らない
老夫婦がごくたまに、ほぼ同時に亡くなることがある。夫婦で数日違いなども。これは縁。また二人で生まれ変わってくるか、宇宙の源に還る前に、肉体を脱ぎ捨て自由になった状態でしばらく現世を物見遊山するのだ。
けれど、天災でものすごい数の人間が一度に亡くなったときは、そこまでよ縁はない
けれど、戦争で特定民族だけが大人数、虐殺されたり
社員旅行で乗った飛行機が落ちて同僚まなが亡くなたり
何かしら共通項を持った大人数が死ぬときは
なんらかの、肉体を持つ身では想像できない大きな計画の一部として
一緒に死んだ、いわば「同級生」たちと今度はより深い縁で繋がる計画で生まれ変わってきて、何かを成し遂げることがある
以前の戦争で死んだ人達は
国を復興するために急いで生まれ変わってきた
ある飛行機事故で命を落とした、医学会の希望だった人々は
その死によって、その分野の研究や治療薬の開発が途方もなく遅れることになったと言われるが
より、医学が進歩して
より、高度な施設や高性能の機械の恩恵を受けながら
同時に死んで
同時期に生まれ変わってきた
かつてのライバルとも仲間とも再会して
かつての生で飛行機事故で中断してしまった研究の続きを
より、進化した世界で新たに生まれくる病気と闘うだろう