■エックハルト・トールが語る「エゴ」について
『ニュー・アース』より
何かに不満をもったとき、頭のなかの声を把握できるかどうか、つまりその正体に気づけるかどうか、試してごらんになるといい。
それはエゴの声、条件づけられた心のパターン、思考でしかない。その声に気づけば、同時に自分はその声とは違うこと、その声に気づいているのが自分である事がわかるだろう。
自分が正しいという思いほど、エゴを強化するものはない。正しいというのは、ある精神的な立場(視点、見解、判断、物語)と自分を同一化することだ。
自分が正しいなら、間違っていると判断される人や状況に対して、自分が倫理的に優越していると思うことができる。その意味でエゴは優越感を欲し、優越感を通じて自らを強化する。
何が何でも優越感を感じていたいというエゴの奥には、自分が劣っているのではないかという無意識の恐れが存在する。
逆に内気で自信がなくて劣等感を抱いているエゴは、優越したいという強い願望を隠している。多くの人たちは状況に応じ、接する相手に応じて、劣等感と優越感のあいだを揺れ動く。
そこであなたは次のことを心得て、自分を観察しなくてはいけない。誰かに優越感や劣等感を感じたなら、それはあなたのなかのエゴが感じているのだ、ということだ。
さらに、エゴについて非常に分かりやすいのはこちらの動画です。
エックハルト・トール『反応し合うのはエゴの関係性』